国際連携によるIV族半導体原子制御プロセスの開発

● 江刺正喜(マイクロシステム融合研究開発センター・教授)、戸津健太郎(同・准教授)、森山雅昭(同・助手)、室田淳一(同・産学官連携研究員)、宮崎誠一(名古屋大学大学院工学研究科・教授)、Bernd Tillack(ドイツ・IHP(Innovations for High Performance Microelectronics) ・所長/ベルリン工科大学・教授)、Joerg Schulze(ドイツ・スツットガルト大学・教授)、Roger Loo(ベルギー・imec(Interuniversity Microelectronics Centre)・主席研究員)

【プロジェクトの目的】

レジリエント情報通信社会に必須な超高速・超低消費電力・高機能化を可能にするSiベースIV族半導体ナノ構造デバイス製作の基盤となる原子制御プロセスの開発とその分野の成果を取り纏める。

【プロジェクトの概要】

化学気相成長法(CVD)による①原子層レベルで平坦なSi-Ge系ヘテロエピタキシャル積層、②不純物分布が急峻になる原子層ドーピング、③ヘテロ界面での原子層レベル歪制御を実現し、キャリアの高移動度化と高濃度化を図る。これにより、広く応用できるIV族半導体原子制御プロセスを開発する。同時に、この分野の研究資産集積のための国際会議の企画・開催を行う。なお、本プロジェクトは、世界の公的研究機関が参画する国際コンソーシアム(Excellence Initiative for New Group IV Semiconductor Material & Processing)推進の役割を果たす。

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【今後の展開や展望など】

(1) IV族半導体の原子制御プロセスの開発:マイクロシステム融合研究開発センターにおいて、原子レベルで制御されたSi-Ge系半導体薄膜を形成し、形成した試料を共同研究機関である名古屋大学、IHP、スツットガルト大学、imecで評価するとともに、共同研究を国際連携コンソーシアム参加機関に広げていく。

(2) 研究資産の集積:研究分担者がリードオーガナイザーを務める米国電気化学会のシンポジウム”Semiconductor Process Integration”を奇数年秋に、研究分担者が諮問委員の取り纏め役となっているInternational SiGe Technology and Device Meetingを偶数年春に開催し、国際連携コンソーシアム参加機関と連携し、原子制御プロセスに関する研究資産の集積を図る。

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